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ブログ 2019.12.07

九州新幹線西九州ルートの問題を562名独自アンケートからひも解く

木:九州新幹線西九州ルートの課題については県民の関心が大変高い課題となっております。国、JR、長崎県、そして佐賀県の4者協議が開かれ、そこで課題を明確にし、その解決に向けて様々な検討をしていかなればならないと認識しております。

私自身の考えは、現在武雄温泉~長崎間の本線土木工事の進捗が89%であること、費用対効果、先日特別委員会での視察で魅せつけられたリニア新幹線のスピード、早ければ2037年には品川から新大阪にはリニア新幹線が開通し、巨大都市間交通網が形成されること、北陸新幹線も新大阪まで延伸する計画があることなどを総合的に勘案し、新鳥栖~武雄温泉間もできるだけ「早期」にフル規格整備することが必要です。

一方、4者協議が今まったく見通せない状況は報道等により県民の皆様方に広く知れ渡ることとなり、私にも様々な意見を頂戴しております。「佐賀県の同意なしだと長崎に新幹線はいらない」「フル規格じゃないと意味がない」「特急かもめをそのまま新幹線の線路を走らせるべきだ」など様々なご意見をたくさん頂いております。そのような多様な意見を伺いますと、長崎県の認識、今注力している方向性と県民の皆様との認識のズレというものを感じるようになりました。私は心理士でもあり、質問紙調査法を中心とした統計学も学んでおりました。そこで、県民の皆様の認識をデータ化するとともに、この新幹線に関する課題の啓発も兼ねて、アンケート調査を実施しました。

アンケートは令和元年9月3日から4日の2日間。562名の方々から回答を頂きました。ご回答頂いた皆様方、情報の拡散やアンケート周知に協力頂いた皆様方にこの場をお借りし御礼申し上げます。

 

 

 

結果から分析するに、トンネルや橋脚、駅の骨格ができ始めているのも関わらず、全線フル規格推進は大事なのですが、そればかりに力が注がれ、迫ってきた2022年度暫定開業の周知が進んでいないと考えられます。県として昨年10月に行った認知度調査をどのように受け止めたのか、また、それこそ暫定ではありますが開業効果を高め、多くの県民の皆様に利用して頂くために、今と何がどう変わっていくのか、周知徹底を行う必要があると思いますが、県の今後の対策についてお尋ねいたします。

 

企画振興部長: 新幹線の開業に向けましては、今後の整備方式の問題と併せまして、まず暫定開業に際しまして、どういった形で開業して、どういった運行形態になるのか、そういった点を県民の皆様にしっかりと認識していただく必要があると考えております。

そういったことで、令和4年度の武雄温泉~長崎間の開業につきましては、これまで、県としまして長崎駅のかもめ広場の大型スクリーン、全世帯広報誌、ポスター、チラシ、ステッカーなどで広報を行ってまいりました。

さらに、去る今月14日には、長崎駅の改札口上部に大型看板を設置したところでございます。

また、武雄温泉~長崎間の新幹線開業後は、長崎駅を発着する在来線特急は運行されず、その機能は新幹線に移行されることとなっておりまして、その点についての周知も非常に重要と思っております。

このため、今後とも、引き続き、沿線市や経済団体と連携し、さまざまな広報手段やイベント開催などの機会を通して、令和4年度の新幹線開業などについての広報を行いますとともに、併せまして、開業と同時に在来線特急の機能が新幹線に移行されることについても、運行主体でありますJR九州としっかりと協力をして、利用者の皆様への周知を図ってまいりたいと考えております。

 

赤木:どのような車体、運賃、ダイヤになるかまだまだわからないこともあると思いますが、県民生活、移動、ビジネス、観光に直結する問題だと考えておりますので、地域の皆様に理解して頂き、魅力的な開業となるよう働きかけをお願い致します。それでは次の調査結果にうつります。

 

今回この調査を行う目的の一つに啓発も兼ねておりました。

・現在の博多~長崎間が国交省の試算で最速1時間48分→1時間22分へ

・武雄温泉駅での対面乗り換え方式であること。(乗り換え時間3分想定)

・特急かもめは長崎までは来ない

・運賃は上がる方向

・佐賀県も含めた全線フル規格は2035年を予定しているが、佐賀県の同意が得られていないのでいつになるかわからない

そして、全線フル規格となった場合

・博多~長崎が国交省の試算で51分

・新大阪~長崎が3時間15分

・新大阪~東京までのリニアが早ければ2037年度開業

・北陸新幹線も新大阪まで延線予定

といった情報を知って頂き、長崎県がHP上で出しているリンクも連結し、暫定開業、また全線フル規格効果について意図的なデータ抽出にならないように努めさせて頂きました。

 

現時点において普段の最も利用頻度が高いものの回答が「特急かもめ」が48%、続いて「自家用車」が25.3%、「高速バス」が24.7%となりました。これが2022年の暫定開業時になるとどうなるかといいますと、「新幹線リレー方式」を利用すると答えた方が25.4%とJR利用が半分近く減るとの結果となりました。変わりに「高速バス」を利用する人と答えた方がなんと1.8倍に増え44.8%となりました。民間企業はこのようなマーケティング活動を行い、様々な対応を行っています。長崎博多間の高速バス路線に新規参入があったことも頷けるところです。

しかしながらこの結果は、2022年度の暫定開業に大きな課題があることを示していると考えています。このまま利用者が反映されることになると、暫定開業時のB/C(費用対効果)が0.5という想定が示すとおり、運営主体であるJRにとっても負担であり、看過できない問題ですし、本県においても駅周辺の賑わい創出効果が低下し、観光やビジネスにも影響がでてしまうことに繋がっていきます。

さらに、県はこれまで議会答弁のなかで、今のJR特急かもめからリレー方式とはいえ新幹線がくることによる時間短縮効果をことさら強調しておりましたが、県民の皆様の受け止めは「時間」というのが基軸ではなく、運賃の抑制及び利便性を高めることも求められていることがわかります。ここに県と県民の皆様との感覚のズレが生じていると考えます。

つまり、「時間短縮効果」よりも対面とはいえ、乗り換える煩わしさは県民の皆様にとって心理的負担感となってのしかかっていることに対して、今以上に正面から受け止めなければなりません。対面乗り換え方式については、鹿児島ルートの暫定開業時に新八代駅で実施されましたが、県民の皆様にとってその記憶は薄れ、イメージしにくい状況となっております。この乗り換える心理的負担感を拭うために、県はどのように捉え、対策を考えているのか、利便性向上に向けた取り組みについてお尋ね致します。

 

企画振興部長:新幹線の開業に向けまして、対面乗換の方法等について、しっかりと周知していくことが必要であると考えておりますけれども、令和4年度の武雄温泉~長崎間の開業時点では、武雄温泉駅で新幹線と在来線特急を乗り継ぐということになるということを明確にしますとともに、そして、これが鹿児島ルートの部分開業においても、新八代駅でJR九州が実施した方式であるということで、そういった点をわかりやすくお知らせする必要があると思っております。

武雄温泉駅での対面乗換については、当時の新八代駅での乗換と同様に、階段の上り下りや改札口の通過は必要なく、同一ホームでの両側で新幹線と在来線特急の間を平面的な移動で乗り換えることができるように計画をされております。

また、鹿児島ルートの事例では、新幹線と在来線特急を乗り継ぐ場合は1枚の切符で発行され、さらに指定席を同一号車、同一席番号で発売するなど、利用者の負担感を減らす工夫がなされておりました。今後は、令和4年度に新幹線が開業することに加えまして、武雄温泉駅での対面乗換の具体的な方法、さらに、時間短縮により利便性が向上すること等について、一体的に広報を行いまして、多くの方々にご利用いただけるよう、運行主体でありますJR九州と緊密に連携を図りながら、周知を図ってまいりたいと考えております。

 

赤木:私は政治家として、今回の結果や状況を考えたときに、県民の皆様に対して、「今度新幹線が暫定開業します!時間は約30分短縮されるのでよかったでしょ。」とは言えません。「全線フル規格となるまでしばらく我慢してください。」と言わなければなりませんが、そのしばらくの間という言葉さえも今は言うことができません。鹿児島ルートの場合は7年耐えました。我々はいったい何年耐える必要があるのでしょうか。

そのしわ寄せがくるのは県民です。対面乗り換え方式が長引くことは県民のためではありません。再度申し上げますが、私自身、早期に全線フル規格となることが必要であると考えております。今回、時刻表を一つ一つ検証し、かもめや新幹線の駅間速度、時間短縮効果、過去の鹿児島ルートを自分自身一から検証したことで、まだまだ県内にも課題があることがわかりました。今回も答弁のなかで、国が、JRが、佐賀県が、との答弁が多く、長崎県としてはやれることをやってると言いつつも同時に手詰まり感も禁じえません。政治家として様々なケースからいかに最善を導いていくか、そのことも皆様とともに一緒になって考えていかなければならないと思っております。国のほうばかり見るのではなく、しっかり県民と向き合った対応を考えていくよう要望します。